中間とりまとめ「今後の地球温暖化対策について」に対するパブリックコメント
経済産業省は、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会の発表した中間とりまとめ「今後の地球温暖化対策について」に対するパブリックコメントを募集した。当協会として、内容検討の結果、意見書提出を決定、9月7日に窓口の経済産業省産業技術環境局環境政策課 地球環境小委員会事務局宛下記意見書を提出した。
地球環境小委員会中間とりまとめに対する意見
(項目1) 27P @−3産業部門(非エネルギー起源CO2、CH4、N2O)
74P 3)追加対策の検討
<意見>  石灰の用途として、公害防止、排ガスの酸性物質除去及び排水の処理等があり、発電所、ゴミ焼却場、上下水道、化学工場など環境改善に大きな役割を担っている。
プロセスからのCO2発生を伴うが、このような重要な役割を持つ素材であり、この点削減の対象とは言えども、特別な考慮があってしかるべきである。
<理由>  生石灰・軽焼ドロマイトは、鉄鋼をはじめとして、化学、建設、農業、環境用に無くてはならない基礎素材であり、原料である石灰石・ドロマイト(CaCO3・CaMg(CO3)2)を焼成することによりCaO・CaOMgOとCO2に分解してできる。従って活動量に比例してCO2が排出される。プロセスからのCO2削減する技術的改善の余地は無く、この削減は経済活動量の減少、即ち減産することに他ならず、ユーザーへの社会的供給責任を果たせなくなるとともに業界存続の危機を招来することにつながる。
環境と経済両立の原則からも、CO2削減の対象から除外されるべきである。
(項目2) 50P 5) Aエネルギー供給面においてはCO2の排出がより少ないエネルギーの比率を高める政策や、効率のよいエネルギーシステム(注)の構築などを推進して行く。
<意見>  石灰焼成炉はその用途に応じた炉形式があり、品質を考慮したエネルギー原単位は、世界最高水準レベルにある。更なるCO2排出削減対策として廃プラスチック、廃棄物、木質バイオマスの有効利用、燃料化も進めているが、エネルギーとして利用する場合の規制が多い。規制緩和、或は利用促進の法的措置が講じられるべきである。
<理由>  石灰焼成炉は、省エネルギーを目指して、各種燃料使用を可能にする技術開発を進めてきており、代替エネルギーへの技術的対応も進んでいる。こうした状況の中で、産業廃棄物関係法規により、円滑な利用ができず、効果的エネルギー転換が妨げられている。ケースによっては循環型社会形成を行うため無駄なエネルギーが使用されている。このような障害は除かれるべきであり、特にサーマルリサイクルを可能にすべきである。利用する場合最も重要なことは有害物質が系外に排出されないことで既に規制がある。抜本的な見直しを期待する。
(項目3)66P〜(3)経済的手法について
<意見>  既存のエネルギー諸税に新たな環境税を「慎重」と言えども検討することは避けるべきであり、検討の対象外とすべきである。
<理由>  環境税の導入は、既存のエネルギー諸税もあり、二重課税、多重課税である。又、現在100%国産で供給可能な石灰製品に対して国際競争力を弱め、業界衰退をもたらす。わが国の生産技術はその品質を考慮すると世界最高水準にあり、他国からの輸入品の増大はむしろCO2排出量の増加につながる。
以上